清泉寮のツツジ物語
八ヶ岳の主峰赤岳から南東に延びた真教寺尾根の最下部にあたりに美し森と呼ばれる小丘があります。この美し森周辺には、レンゲツツジ、サラサドウダンツツジ、ミツバツツジなどが多く自生しており、季節になると散策者の目を楽しませてくれます。
そんなツツジの群生地の中に「美森の大ヤマツツジ」という国の天然記念物になったツツジの古木があります。今はあまり多くの花をつけることはありませんが、清泉寮が建設された80年前ごろは、それは立派なツツジだったそうです。
左の写真は、昭和15年ごろ、清泉寮から美し森へピクニックに参加した人が撮影した「大ヤマツツジ」です。
天然記念物に指定された際の資料には、「八ヶ岳南麓ノ美森山中ニアリ根元ヨリ十數本ノ支幹ニ分レ其ノ總周圍約二.七メートルニ及フ枝張東西約六メートル南北約五.五米やまつヽじノ巨樹トシテ有數ノモノナリ」という記載があり、その大きさがうかがい知れます。
美しい新緑とツツジの鮮やかな色のコントラストが楽しめる美し森周辺は、これからもっとも美し季節を迎えます。